#1 『可処分時間』の奪い合いって本当にあるよね

始めに


『もしもMBAホルダーが動物病院を経営したら』は過去に限定コミュニティ内で配信していた記事のリバイバルです。

元臨床獣医師の豊田が、動物病院業界は『動物を笑顔にする人を笑顔にする人が足りない』という課題を持って起業、その後MBAホルダーとなり、満を辞して動物病院の経営を開始(2019年10月)しました。

このコラムでは、実際に動物病院を経営してみた気づきや取り組み、戦略戦術をノンフィクション経営物語として公開していきます。ビジネス的な考察や、他事業についても紹介していきます。

 

2020年1月30日(木)

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予約サイトについて、WEBセミナーをさせていただきました。冒頭で『息子が産まれました!』と報告してみましたが、受講者の顔も見れないし僕の知り合いじゃない人バッカリだったので、一人でバカ笑いするしかなかった豊田です。※こうやって変な人だと広まっていきます。

 

さてさて、WEBセミナーで話した内容の気づきと補足を紹介しようと思います。

『可処分時間』の奪い合いって本当にあるよね、というお話です。

面白かったのは『セミナーには応募無かったのに、WEBセミナーは20人見てくれていたという事』です。(僕が話始めてからの離脱者が0人で良かったです!)

物理的な距離の問題もありますが、明らかに『時間』を意識してのものだと思います。『昼休みの1時間だけなら使ってみようかな』という事ですね。これは皆さんが忙しいからというのが根本にあるのですが、現代の日本人は忙しいという話がしきりにされています。

(↓可処分時間はこんな感じです)
https://agenda-note.com/retail/detail/id=752

 

オンラインショッピングが流行り、本屋や百貨店が潰れているのも『可処分時間』の影響が大きい要因の1つです。(ペット業界も他人事じゃないですね!)

話を戻すと、昨日のWEBセミナーは『可処分時間の奪い合い』に勝ったわけですね。ライバルは、雑誌や雑談、昼寝などでしょうか。じゃあ、『動物病院というサービスはどうなんだろう?』という事です。

僕の考えから言うと、『可処分時間の奪い合いを意識する必要がある』です。ライバルは、家事、育児、仕事、(あと人によっては動物病院)あたりだと思います。つまり、『必需品』がライバルとなります。(経済用語では、家事育児などを必需品とは呼びませんが)

『必需品』の反対語は『嗜好品』となります。タバコとか、旅行とか、ディナーとかですね。『(獣)医療』というのは嗜好品ではないので、ついついアグラをかいてしまいますが、それは『お金』の価値を考えての場合です。

『可処分所得の奪い合い』が盛んだった昭和~平成は、ライバルが少なかったですが、『可処分時間の奪い合い』時代においては、ライバルがグッと増えたと思っています。『時間を割けない』という理由が、犬の飼育頭数減少の一因になるのではないでしょうか。

 

そこで

じゃあ、動物病院はどうしたら良いんだろう、と考えて、僕は

◎ 予約診察(時間帯)の導入
◎ ロジカル家事という本を本棚におく

という決断をうちの動物病院でしました。

 

ロジカル家事は家事の時間を短縮するための本でめちゃくちゃオススメです。家事の時間を短縮してもらって、動物病院に来る時間を増やしてもらおうという作戦ですね。

『カフェのように立ち寄ってもらえる動物病院にしたい』という動物病院が増えてきましたが、単に居心地を良くする(来てもらえる理由を増やす)だけでは難しくて、来れない理由を潰してあげる作戦も必要だと思っています。

そんなこんな第一回は、『時間という価値観への変化』について投稿しました。(全ての動物病院が予約制になるのは良くないと思っているので、20%ぐらいの浸透率が良いなと考えています)

今日も良い一日にしましょう(^^)

 

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