
#33 顧客市場と労働市場
2020年 3月 20日(金)
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Twitterは情報収集のために使っています。Twitterで話題になっていた100日後に死ぬワニ、今日100日目でしたね。
とても良い作品でした。
僕も人生を変えてくれた友人が2012年に亡くなっており、人生が有限である事を前提に生きています。
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これからは労働市場が最重要
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一昨日、酪農大学から6年生が2名来てくれました。将来経営に携わって業界を良くしたいそうです。
僕は若手からのお願いは『YESかハイ』で返すと決めているので、4時間話し込みました。
話を聞いてると、やはり臨床志望の人は結構少ないみたいですね。
大学の先生が「臨床はやめておけ」って結構言ってるみたいです。
言う先生も学生を想っての事なので、先生に「臨床良いよ!」って言わせられるように時代を作っていきたいですね。
…
と、ここまでは動物病院考察室で書いたのですが、ここから僕の考えを紹介したいと思います。
極端に言うと
『今まで動物と飼い主(顧客市場)を見過ぎてて、スタッフや未来の仲間(労働市場)を蔑ろにし過ぎた』
と思ってます。
「動物の幸せは分かったけど、自分の幸せはどうなんだ?業界辞めるか、自分で開業して幸せを掴み取るしかない…!!」
と、離職率が上がり、動物病院の開業が増え、動物病院は飽和してるのに人材不足というアンバランスな時代に突入してしまったように思います。
顧客市場が大切なのは反論の余地もないですが、顧客市場だけ見ていてはサスティナブルな業界を作れず、
大好きな動物たちに迷惑が掛かってしまいます。
そのため、ココからは労働市場に対する接し方が大切になると豊田は思います。
僕が2017年からFacebookに力を入れ始めたのは、これが理由です。
勿論叩かれもしましたが(「動物より獣医師の幸せを考えるなんてけしからん!」とか)、お陰で多くの未来ある仲間が集ってくれるようになりました。
手前味噌ですが、うちの動物病院で働きたいと言ってくれる方は非常に多いです。
なので、僕らの理念にドンピシャ合った仲間に声を掛けることが出来ます。
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何をしてるか
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Facebookの投稿や、学生向けセミナー、最近だとnoteへの投稿が、僕の労働市場に対するアプローチです。
言ってることもやってる事も概ね一貫しているので、好印象をもってくれていると思います。
今までの労働市場に対するアプローチってあまり無くて、合同説明会に出るか、大学の就職説明会を巡るか、
コンサル会社のお世話になるか、就活サイトに登録するか…ですよね。
これらは学生にとって【点】で接しているに過ぎないので、【線】で接することが出来る方法の出現によって、その内効果が乏しくなっていくと思います。
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例えば…
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ウチの動物病院は従業員エンゲージメントを測っていますが、もし従業員エンゲージメントを測っている動物病院だけが掲載出来るリクルートサイトがあったらどうなるでしょうか?
もし、そこに100病院掲載されていたら、学生はまずそこを見るようになると思います。
そこで、『自分の幸せを見出し、そこから動物と飼い主を幸せにする』という持続可能なサイクルをまわし始めるのではないかと思っています。
僕は店舗展開して、年商や従業員数を拡大することに興味はないですが、持続可能なエコシステムを作るのにはとても興味があります。
今のところ、上記のプランを40才までには完遂するのが僕のミッションです。
従業員エンゲージメント、最初は低いかもしれませんが、しっかり取り組めば必ず高くなるし、それで業績も付いてくると思います。
その時が来たら乗り遅れないようになさってくださいね(^^)!
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補足
当コラムは過去に限定コミュニティ『もしもMBAホルダーが動物病院を経営したら』内で配信していた記事のリバイバルです。
元臨床獣医師の豊田が、動物病院業界は『動物を笑顔にする人を笑顔にする人が足りない』という課題を持って起業、その後MBAホルダーとなり、満を辞して動物病院の経営を開始(2019年10月)しました。
このコラムでは、実際に動物病院を経営してみた気づきや取り組み、戦略戦術をノンフィクション経営物語として公開していきます。ビジネス的な考察や、他事業についても紹介していきます。